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Measurement Protocol の利用方法

Measurement Protocol の利用方法

Googleアナリティクス4にある、Measurement Protocol という機能をご存じでしょうか。
アナリティクスヘルプには次のような説明があります。

イベントを収集して Google アナリティクスのサーバーに直接送信するための、標準化されたルール群です。

Measurement Protocol を使用すると、ウェブサイトやアプリを補完するインターネット接続デバイス(キオスクや POS システムなど)からアナリティクスにデータを送信できます。

[GA4] Measurement Protocol.アナリティクスヘルプ.
https://support.google.com/analytics/answer/9900444/,(参照 2025-03-02).

つまり、WebサイトにあるGoogleアナリティクスのタグを読み込まなくてもGoogleアナリティクスサーバーに直接データを送信することができ、インターネットに接続している機器に Measurement Protocol を組み込むことでGoogleアナリティクスで集計し解析できるようになるということです。

キオスクやPOSシステムからデータを送るような案件は取り扱っていないから自分には関係ないと思われるかもしれませんが、Measurement Protocol を利用すればメールの開封計測もできるようになるようです。

Measurement Protocol でどうすればデータを送れるようになるのか、送られたデータはGA4ではどのように見えるのかを見ていきたいと思います。

GA4 で APIシークレットを作成する

API Secret とは、簡単に言うと「GA4にデータを送るための特別なカギ」です。以下、アナリティクスヘルプの要約です。

  • Measurement Protocolは、GA4に色々なデータを送るための仕組みです。
  • APIシークレットは、そのデータを「正しい場所」に送るためのカギの役割をします。
  • このカギは、GA4プロパティに対する「編集者」以上の権限を持つユーザーのみが可能です。
  • このカギを知っている人だけが、GA4にデータを送ることができます。
  • データストリームごとに最大10個のカギを作れます。
[GA4] Measurement Protocol に API Secret を生成する.アナリティクスヘルプ.https://support.google.com/analytics/answer/9814495?hl=ja&utm_id=ad
(参照 2025-03-06).

Measurement Protocol に API Secret を作成します。

GA4の管理画面[車輪マーク]から[データの収集と修正]→[データストリーム]と進み、ウェブデータストリームをクリックします。

[ウェブストリームの詳細]で[Measurement Protocol API secret]をクリック

[作成]をクリックします。

シークレットのニックネームを入力します。わかりやすいように「test_mp_secret」としています。[作成]をクリックし APIシークレットは作成完了です。

APIシークレットの[シークレットの値]はデータ送信時に使用します。

同じく、ウェブストリームの[測定ID]はデータ送信時に使用します。

イベントビルダーを使ってデータ送信を行う

次に GA4 Event Builder(以下、イベントビルダー) を使用し、データを送信します。

イベントビルダーについて、デベロッパードキュメントを要約します。

GA4イベントビルダーは、Measurement Protocol 検証サーバーを利用してイベントを検証するためのツールです。

イベントを検証する.Google for Developers.https://developers.google.com/analytics/devguides/collection/protocol/ga4/validating-events?hl=ja&client_type=gtag
(参照 2025-03-06)

コードを書けなくてもデータ送信を行ってくれるようです。ノーコーダーにはありがたいツールですね。

イベントビルダーで送信データを作成していきますがこの情報がアナリティクスヘルプなどには存在せず、「Google アナリティクス4でMeasurement Protocolを使用する」の記事を参考にさせていただきました。RHYTHM TECH BLOG さん、ありがとうございました。

また、各項目の解説は「Measurement Protocol のリファレンス」を参照しています。併せてそちらでもご確認ください

イベントビルダーのページを開きます。

四角の赤枠部分のトグルボタンは firebase 側の状態になっているため、クリックし[gtag.js]の状態にします。

  • ① api secret *:作成した APIシークレット の[シークレットの値]をセットします。
  • ② mesurement id *:GA4の[測定ID]をセットします。
  • ③ client id *:クライアントを識別するためのIDを文字列で指定します。ここでは123456789としています。
  • ④ event category:[Custom]を選択します。
  • ⑤ event name:GA4の「イベント名」になります。ここでは mptestevent としています。英数字とアンダースコアのみが許可されています。

[Parameters]の値をセットします。

[STRING]もしくは[NUMBER]をクリックします。

入力欄が表示されます。

  • ⑥ name:action をセットします。
  • ⑦ string value:open をセットします。

[Validate & Send event]でイベントが正しく作成できているのかを検証します。

赤枠の[VALIDATE EVENT]ボタンをクリックします。

イベントデータが正しくできていれば Evetn is vaild に表示が変わり、[SEND TO GA]ボタンが表示されます。

[SEND TO GA]ボタンを押してGA4へデータを送信します。

無事送信されると[SENT]に変化します。

GA4で送信されたデータを確認する

それではGA4で確認してみましょう。

リアルタイムの概要レポートでイベント数を確認します。 event name でセットした名称が[イベント名]として表示されています。Measurement Protocol を利用したデータ送信は成功しました。

イベント数以外にディメンションや指標にどう表示されるのかを確認してみます。【未解決】GA4のリファラースパムで根治療法を発見できませんでした の時に使用した探索レポートです。

ディメンションの国、参照元、ホスト名、LPはすべて (not set) です。指標はユーザー数とイベント数のみが 1 でセッションやエンゲージメント系は 0 となりました。

今回はデータ送信を行うところまでですのでこれで終了です。

確かにWebサイトにアクセスすることなく、GA4にデータを送信することはできました。
何かの施策やマーケティングの計測として利用するにはパラメータの値をもっと作り込む必要がありますね。

またそれは別の機会に試してみたいと思います。

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この記事の著者

岡本明のx

岡本 明(おかもと あきら)

旗印株式会社の代表取締役です。2006年にプログラマとして就職し、2017 年に独立、 2023 年に法人化しました。ヒアリングにはじまりマーケティング戦略とそれを実施するためのご提案、施策実行のマネジメント、運用後のサポートを行っています。

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